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はっさくの出荷が終盤、次は甘夏の出番です

甘くて食べやすい新しい品種の柑橘が次々と登場していますが、今でも根強い人気があるのが「はっさく」と「甘夏」。はっさくのシーズンが3月下旬に終わり、入れ替わるように甘夏の出荷が始まります。

 「はっさく」は日本原産の柑橘。江戸時代末期に広島県の浄土寺で発見され、住職が「八朔(旧暦81日)には食べられる」と言ったことから、その名前が付けられたといわれています。

                                                        生産者:柏木一郎さん

でも8月(新暦の9月)ではまだ実が小さくて食べられないのに、“なぜ??。。。”とちょっと疑問のある名前をつけられてしまったミカンです。「はっさく」の特徴はなんといってもプリプリとした果肉の食感と爽やかな酸味にほのかな苦味。この「苦味」はナリンギンという成分で、グレープフルーツにも多く含まれています。ナリンギン*1は抗アレルギー作用があり、花粉症の症状を緩和してくれますので、この時期ぜひ取り入れたい成分です*2。「ナリンギン」は果肉よりも果皮に多く含まれますので、「はっさく」のシーズン終了前にママレードを作っておいてはいかがでしょうか。。。    

そして3月下旬から出荷が始まる「甘夏」。日本原産の「夏みかん」の枝変わりで、昭和の初期に大分県で発見されました。「夏みかん」に比べて酸味が少なく、爽やかな甘酸っぱさが癖になります。ジョイファーム小田原の甘夏は樹上でギリギリまで完熟させてから収穫しており、甘みはもちろん味全体が濃縮するためリピートしてくださるファンが沢山います。

 「甘夏」の果皮にも「はっさく」と同様にナリンギンが含まれていますが、「甘夏」に特に多く含まれているとして注目されているのがオーラプテン*3という成分。発がん抑制作用があり、水にさらしたり、加熱しても含有量が変わらないのでママレードやピールに最適です。

「はっさく」や「甘夏」にはビタミンCやクエン酸も豊富で、美容、疲労回復、免疫力向上の効果もあります。アレルギーが緩和されたり、発がん抑制効果が期待できたりと、美味しく味わいながら元気な体作りができるなんて一石二鳥ですね。

 

 *1】参考:ナリンギンの抗酸化作用と血流改善効果   

            http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15826081

*2】ナリンギン摂取時の注意点:ナリンギンは薬の作用を阻害したり、逆に薬効を強めてしまったりする恐れがあるため、

   薬を服用の方は注意が必要です。

*3】参考:農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター/データベース(アグリナレッジ)

       機能性成分オーラプテンに富む食品素材「甘夏ミカン果皮ペースト」

            https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010012204